いまさらながらBトレにハマる

ショーティーの模型を緩く楽しんでいます。東北新幹線開業前夜の特急電車群を見て育ち、90年代はカメラを持ってジョイフルトレインを追いかけました。集める模型も上野口から東北、上信越方面が多めです。※記載内容の全ては一個人の意見ですので所属している団体の見解とは無関係です。

令和版Bトレインショーティー入門

もくじ
●線路とコントローラーをどうするか?
●Bトレ車両のN化(通常車両編)
●Bトレ車両のN化(機関車編)
●トレーラー車のN化
●N化の例外的車両
●レイアウトについての補足
●まだ買えそうな製品のリンク

当ブログをご覧いただきありがとうございます。

このブログでは、令和2年現在、新製品の発売が途絶えてしまったBトレインショーティーをしぶとく遊びつづける日々を綴っています。

Bトレインショーティーは、2002年からバンダイが販売している鉄道模型玩具です。組み立て式のNゲージサイズのモデルですが、全長方向だけ実際の半分の長さになっています。横から見るとディフォルメされていますが、前から見るとNゲージのようなリアルさです。

これ単独ではディスプレイモデルですが、大手鉄道模型メーカー・カトーのパーツなどを使うことで、Nゲージの線路上を走行可能にすることができます。

このことを「Nゲージ化(N化)」と呼びます。この手法などはBトレ全盛の2010年前後には、ネットにも情報が溢れていましたが、現在では下火となり、なかなか欲しい情報に出会えないこともあります。

というわけで、改めて令和2年現在で入手できるものを使って、基本的な遊び方を綴りたいと思います。どなたかのお役に立てれば幸いです。

(と、いうわけで既にユーザーの方には新しい内容はありません。)

Bトレインショーティー公式サイトはこちらです↓
https://bandai-hobby.net/train/

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ここからの話は、以下のようなシチュエーションを想定いたします。

『昔、少しだけNゲージを触ったことのあるお父さんが、子供とポポンデッタに行ったところ、中古や新品のBトレを発見。3両編成を1500円で購入。子供に「これを走らせたい」と言われた。』


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●線路とコントローラーをどうするか?

これはBトレに限ったことではないですが、家で走らせて遊ぶならコントローラーと線路は必須になります。最近は各地に良いレンタルレイアウトがありますので、そこに車両を持ち込んで遊ぶ専用としてBトレをN化する手もありますが、その場合はそのお店のレンタル車両や中古のNゲージを買って持参する方が手軽です。

Bトレを選ぶ理由は、やはり省スペース性と価格が安いことで、手軽に家で遊べることかと思いますので、それ前提で考えると以下のようなものがあります。


【トミックス ミニ鉄道模型運転セット】
※写真は公式ページより転載しました。
https://www.tomytec.co.jp/tomix/products/n/90098.html

amazon:(ミニ)鉄道模型運転セット

このセットには、とりあえずオーバル型の線路を組めるだけのレールとコントローラー(パワーパックと呼びます)、そこからレールに電流を伝えるDCフィーダーがセットになっています。踏切形状のレールが一本入っており、ここを使うと子供でも車両をレールに載せやすいです。

amazon:エンドレス線路基本セット
↑このリンクは、トミックスと並ぶ鉄道模型メーカーの老舗「カトー」の基本レール&パワーパックのセットです。
もともと好きなNゲージ車両とあわせて買うことを意図されているので、カーブの半径がR315と大きく、それなりにスペースが必要になります。
今後レールを発展させていく上で、トミックスのレールを選ぶか、カトーのレールを選ぶか、は大きな分かれ道です。これは好みの問題もありますが、Bトレ的には半径の小さいミニレールが充実しているのはトミックスだと思います。

amazon:鉄道模型マイプランLT
↑このリンクは、トミックスの基本レール&パワーパックセットの中でも、Nゲージ用にR280の基本半径のレールがセットになったものです。上で紹介した小半径のものは需要が少ないためか、こちらの品番の方が供給が安定しているようです。R280ということは、半径560㎜の円形スペースがあれば遊べるということですので、スペースが許すならここから始める方が後の発展性があるかも知れません。

amazon:ミニカーブレールセットMAパターン
↑このリンクは、トミックスの小半径R140の小判型基本レールセットです。DCフィーダーがついていますので、中古などでパワーパックが安く手に入るならば、これが最も安上がりとなる可能性があります。DCフィーダーの差し込み口との互換性を確認することをおすすめします。

amazon:Bトレレイアウトベース
↑ちなみに過去にバンダイ公式から、「レイアウトベース」という名前のオールインワンの運転ベースがリリースされておりました。これが買えるなら一番てっとり早いです。レールなどは組み替え・発展させられませんが、ここに駅や風景を手軽に追加することができます。


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●Bトレ車両のN化(通常車両編)

さて、本題の「中古で買ったBトレをどうやって走れるようにする(Nゲージ化)か?」についてです。

ポポンデッタなどで中古販売されているBトレは、概ね写真のような感じかと思います。

まず大きな分かれ目は「機関車か?その他普通の車両か?」です。
機関車は少しN化が難しいので、電車や気動車などの普通の車両からやるのがよいと思います。

機関車以外の車両をN化するには、カトーの「小型車両用動力ユニット」がオススメです。

amazon/Bトレ対応小型車両用動力ユニット(通勤電車1)
↑これが「11-106 通勤電車1」
103系や古めの電車などに使います。

amazon/Bトレ対応小型車両用動力ユニット(急行電車1)
↑これが「11-107 急行電車1」
485系165系に使います。

amazon/Bトレ対応小型車両用動力ユニット(通勤電車2)
↑これが「11-108通勤電車2」
グレー成形色で、私鉄や新しめの電車に使います。

これらは4軸集電で走行性能が安定しており、Bトレトレーラー車なら4-5両くらいを動かせます。台車デザインの違いで3種類ありますが、性能は同じです。


中古で買ってきたBトレ車両の下回りをエイ!と外します。


写真のように、ボディ側から下に飛び出すものがなければ、そのまま上記の小型車両用動力ユニットを取り付け可能です。


このように、ダミー連結器の取り付け軸がボディから飛び出しているものは、ここをニッパーで切り落とすか、軸なしの同形状の黒いパーツに交換することで動力をつけられます。切る場合は根本からしっかり切らないと、台車の首振りに干渉しますのでご注意下さい。


このように、スカートや車体の一部、また先頭側のダミー連結器(と取り付け軸)がある場合は悩ましいです。一番簡単なのは取り外すか、全て切り落としてしまうことです。


↑当鉄道でも、初期の頃はE233のスカートを外してN化していました、、、。

ただ、先頭側に他の車両を連結する必要がないなら、ダミー連結器を生かしつつ、台車側の連結器を除去する手もあります。最も高度?なのは、カトーカプラーに交換した上でスカートをうまく加工して、スカートに連結器を通した上でうまく首を触れるようにすることです。

→参考記事(ダミーを活かす場合)
→参考記事(台車の連結器をスカートに通す)


なお、カトーの小型車両用動力ユニットは安定走行しますが非力なので、ミニ四駆用のウエイトを積むとだいぶパワーが改善します。資金に余裕があれば、1編成に2つモーター車を使うと、どちらかが接触不良でエンコしても、もう片方が生きていますので、立ち往生の心配がほとんどありません。これは鉄道模型を快適に遊ぶ上でとても重要です。
amazon:ミニ四駆マルチセッティングウエイト

また、鉄道模型を快適に走らせるために、レールと車輪を綺麗に保つことは重要です。走行がギクシャクしてしまう区間のレールを触ってみると、真っ黒のゴミが指につくことがよくあります。
車輪にこびりついた黒い汚れを爪楊枝や綿棒できれいにしたり、レールの汚れをふき取るなどを定期的にするとよいと思います。
カトーのユニクリーナーなどを綿棒やティッシュ等につけて行うとより良いと思います。

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●Bトレ車両のN化(機関車編)

機関車を走れるようにするには、カトーの「11-109チビ凸用動力ユニット」がオススメです。
カトーのポケットラインシリーズはかなり昔から存在する愛らしいフリーランスの小型車両シリーズです。もともとBトレの機関車は、ポケットラインのチビ凸電気機関車の動力ユニットがそのまま使えるように設計されていました。2019年にチビ凸用動力は、コアレスモーター搭載、サスペンション機能で4輪がしっかりレールに追随して接触不良を防ぐなどの技術進化によって、安定感ある素晴らしい走行性能となりました。市場には上記と品番の違う旧製品も混在することがありますのでご注意ください。

amazon:ポケットラインチビ凸用動力ユニット(新)


機関車の下回りを指で掴んでエイ!と外すと写真のようになります。この時下回りパーツがバラバラになるかも知れませんが、N化してしまえば使わないので問題ありません。もちろん容易に再組み立て可能です。


次に機関車の前面パーツ(お面)を外します。これは手前に引けば簡単に外れます。ここには、グレーのスカートパーツが割とキツくハマっています。小さめのマイナスドライバーを隙間に差し込み、クルっと回すようにすると外しやすいです。


スカートさえ外してしまえば、上記のチビ凸用動力ユニットが取り付け可能になります。
(※2020/8/1追記:カトーの品番11-109の新動力は、Bトレ機関車内部にすこし当たる部分があり、機関車内側のブロックパーツのリブなどをニッパーで削る必要があるようです。そういう意味でも、機関車のN化は少し難易度が高くなってしまいました。ただ、この新動力の走行性能は絶大です。) 


スカートを生かしながら動力をつけるには、干渉部分を現物合わせで切り落とす必要があります。

→詳しくはこちらです。

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●トレーラー車のN化

トレーラー車とは、動力の入っていない車両のことです。上記の方法で動力車を作り、何両かのトレーラー車をつなげます。

Bトレをトレーラー化するには、カトーの小型車両用台車が便利です。

amazon/Bトレ対応小型車両用台車(通勤電車2)
↑これが「11-097 通勤電車2」です。

amazon/小型車両用台車(急行電車1)
↑これが「11-098 急行電車1」です。

amazon/Bトレ対応小型車両用台車(通勤電車1)
↑これが「11-099 通勤電車1」です。
3つの違いは動力と同じです。

かつてバンダイからも台車が発売されていましたが、転がり抵抗が大きく初心者向けではありません。


小型車両用台車の取付方ですが、基本的にはBトレ製品の床板の穴にパチ!とはめるだけです。緩い時は台車側の爪を少し広げておくなどの工夫が必要です。(上の写真は連結器をカトーカプラーに交換してあります)

ボディから下側にスカートやダミー連結器の取り付け軸が飛び出している場合の処理は、前述の動力取り付け時と同じです。

さて、床板についてですが、Bトレは発売時期によって様々な床板方式が存在します。これが話を少しややこしくしています。


中古で買ってきたBトレの床板を外して、走行しないダミー台車を取り外した際、写真のようになっていれば、トレーラー化は最も簡単です。カトーの小型車両用台車をつけるだけです。


このタイプも基本的には同じようにトレーラー化できます。ただ、両端の細く飛び出た部分が台車の首振りに引っかかることがあり、上の写真のものは手前の右側は切り落としてしまっています。
他にも、床板をはめた時に微妙にはまりきらずに下側に反っている場合は、台車の首振りに干渉します。ボディ側の黒い組み立てブロックパーツよりも外側の部分の床板を切り落としてしまうと根本解決します。


古い製品にはこのように台車の回転止めのピンが出ているものがあります。カトーの小型車両用台車をつける上では、このピンを除去する必要はありません。


問題はコレです。Bトレ末期商品や、それに換装された中古品に見られます。左右2分割するタイプの床板はダミー台車も一体化されており、走行台車の取り付けは不可能です。なにか他の車両から床板を移植するしかありません。

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●N化の例外的車両

上記の方法では簡単にN化できないものとして、以下があります。
・凸型ディーゼル機関車
ロマンスカー江ノ電などの連接車
→参考記事
蒸気機関車
→参考記事
・機関車を重連用にトレーラー化する時
・カトーの台車が使えない貨車
・その他ラッセル車などの特殊形状

ディーゼル機関車にはバンダイの「Bトレインショーティー専用動力ユニット」が使えます。

この5番が必要ですが、3番でも小加工でつけられます。これは、長期間店頭在庫されていた今となっては、買っても動かないことがある悩ましい商品ですが、少し整備するとカトー製動力を凌ぐパワーを発揮したりする優れものです。現在、絶版になっていると思われるため、店頭で定価程度の値段(2-3000円)で見つけたら即買いかと思います。


また、貨車用のバンダイ製トレーラー台車「走行台車F」も、まだギリギリ購入可能なようです。
amazon:Bトレ走行台車F

もともとバンダイから発売されていた汎用トレーラー台車(走行台車T)は、現在絶版の上、床板について少しややこしいので、ここでの説明は割愛します。
amazon:Bトレ走行台車T改

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●レイアウトについての補足

冒頭にオススメした「鉄道模型運転セット」ですが注意点が2つあります。
1つはカーブの半径がC140という急カーブであることです。C140とは半径が140mmという意味です。トミックス標準はC280なので、その半分の半径の急カーブということになりますが、小さいスペースで遊ぶ際に役立ちます。C140なら、最低、直径280mmの円が置けるスペースで遊べることになります。
上記のような急カーブですので、市販のフルサイズのNゲージ車両では、曲がり切れない場合があります。 
一方でサイズが小さいBトレ車両は、急カーブが得意ですので、このサイズで情景付きの小さなジオラマを作ることも可能です。

もう1つは、廉価版のコントローラーは出力が弱いことです。後に本格的にNゲージに移行する場合に、特にライト類を多くつけた車両や、モーター車を複数積んだ長編成のものには出力不足になる可能性があります。その際は高出力のコントローラーを用意する必要があります。

なお、レールは手軽に買い増し可能です。

オーバル型の線路をぐるぐる回るだけに飽きたら、以下の順番で買い増しするのがオススメです。

【1 直線を挟んで、走行距離を伸ばす】
オーバルの中で、対になる位置に同じ長さの直線を挟むと、レールが綺麗につながります。

【2 駅のホームを置く】
ホームを置くと、運転に目的感が出来て、格段に楽しくなります。

【3 引き込み線や待避線をつくる】
Bトレなら通過できるP140-30という手動ポイントが入ったセットはコスパがよいです。

【4 複線にする】
半径140mmのC140カーブレールでオーバルを組んだ場合、その外側に平行して置けるのはC177です。このようにトミックスの複線間隔は37mmと決まっています。複線にした場合、コントローラーがもう一つ必要です。


というわけで、最も安価に「家でBトレが走る」状態にするには、以下の初期費用がかかります。

●Bトレ車両:中古で3両1500円くらい。
●動力:カトー小型車両用動力2000円
●トレーラー:カトー小型車両用台車300円×2
●レール等:トミックス運転セット5000円
計:9100円

トミックスのNゲージベーシックセットを調べてみると、15000円以下という感じですので、、、、

Bトレだからといって、そんなに安くはないです、、、、。

ただ、車両だけで見れば中古のNゲージを3-4両編成揃えると動力込みで5-6000円は行きますので、車両を増やしていく分には手軽とは言えます。また、Nゲージは子供に扱わせるには繊細すぎるディテールやパーツがついていますので、Bトレくらい乱雑に扱えるクオリティは良いかも知れません。

いろんな車両で動力や台車を共有するならば、とりあえず車両のコレクションを増やして楽しめるのはBトレの大きな利点です。

この記事がどなたかのお役に立てば幸いです。

【記事の目次はこちらをご覧ください】
(N化などについて、もう少し詳しい記事があります)

omocha-train.hatenablog.com


●まだ買えそうな製品のリンク


※以下アマゾンでまだ買えそうな製品のリンクです。
国鉄JR特急型
amazon:Bトレ485系基本セット
amazon:Bトレ885系Aセット

〇通勤型・近郊型
amazon:Bトレ101系オレンジ
amazon:Bトレ103系初期オレンジ
amazon:Bトレ103系ATC山手線
amazon:Bトレ103系ATCカナリヤ
amazon:Bトレ119系するがシャトル
amazon:BトレE231系みどりの山手線
amazon:BトレE233系京浜東北線

〇機関車・客車・貨車
amazon:BトレDE10暖地型
amazon:BトレEF64・DD51ユーロライナー色
amazon:BトレカシオペアAセット
amazon:BトレカシオペアBセット
amazon:Bトレ北斗星Aセット
amazon:Bトレ北斗星Bセット
amazon:Bトレ14系ユーロピア
amazon:Bトレ14系はなますAセット
amazon:Bトレ14系はなますBセット
amazon:Bトレ20系客車Bセット

気動車
amazon:Bトレキハ52首都圏色・大糸線色
amazon:Bトレキハ52新潟色・飯山線色
amazon:Bトレキハ181系Bセット


〇私鉄
amazon:Bトレ小田急ロマンスカーGSE
amazon:Bトレ小田急ロマンスカーEXEα
amazon:Bトレ小田急3000形

amazon:Bトレ京急新1000形リラックマ
amazon:Bトレ京急新1000形ステンレス

amazon:BトレスカイライナーAE形Bセット

amazon:Bトレ東武50090型フライング東上号
amazon:Bトレ東武70000系

amazon:Bトレ西武9000系RED LUCKY TRAIN

amazon:Bトレ南海2200系天空

amazon:Bトレ阪急新1000系

amazon:Bトレ都営地下鉄浅草線5300形
amazon:Bトレ都営地下鉄三田線6300形3次車
amazon:Bトレ都営地下鉄大江戸線12-000形初期車



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