中古の安いNゲージ車両などを縮めて、いろいろな車両を作れるようになってきました。拙い技術ですが、それでも以前の自分に比べてだいぶマシになってきたように思います。これには良い道具との出会いもありました。
今回はこれまで作ったものと道具との出会いをご紹介します。
※完全自己流で、完成度もそれなりですので初心者の経験談としてご覧下さい。
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そもそもBトレの改造についてですが、初心者の自分には以下のような良いところがありました。
・種車が安いので失敗を覚悟でやれる。
・ショーティなので細部の寸法などを厳密にやらなくて良い。
・純正品Bトレにもつなぎ目が目立つので、Nゲージを切りつないで再塗装をしなくてもそれっぽくなる。
・基本的に電飾や室内表現はしないので、ハードルが低め
(ただし、Bトレ製品そのものを加工する時は、窓ガラスが本体の剛性を支えている点やお面パーツの窓が外れないことなど、特有の大変さはあります)
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1-タミヤのクラフトソーで真っ直ぐ切れない期
ベテランモデラーの方の記事に、クラフトソーを使っているという話を見つけ、真似してみました。
マスキングテープなどで切る線の目印をつけ、やってみたものの、全く真っ直ぐ切ることはできませんでした。
そこで積み木を組み合わせて、縦スリットの治具を作ってみましたが駄目でした。まあ、これは治具の精度の問題なのだと思います。
また、このころは切断面に直接瞬間接着剤をつけてくっつけようとしていたので、端面がぴったりでないことは余計に命取りになりました。
教訓としては「一発で寸法ピッタリに切るのは絶対ムリ」です。
2-良いニッパーを使うようになった期
クラフトソーをうまく扱えず、結局ニッパーで少しずつ切る方が精度がマシ、ということに気付き始めました。
さらに、「すこし余白を残して、あとでヤスリで削って調整する」という工法に行き着きました。すごく当たり前のことを書いているような気もしますが、、、。
マスキングテープで、切りたい線より0.5ミリくらい余分なところに印をつけ、「良く切れるニッパー」で、数ミリずつ縦に切断していきます。そして最後にヤスリで寸法ピッタリを狙います。
この「良く切れるニッパー」がミソで、思い切って2千円以上する高級品を買ったところ、作業精度が格段に上がりました。
3-リューターを買ってみた期
磨きや平滑化作業を機械化できないかと考え、リューターを探しました。
すると、ネイル用の安いセットがあったので買ってみました。
安いのでダメもと、という気持ちで買いましたが、思った以上の威力でした。いろいろなタイプがありますが、AC電源で電池を気にせず使えて回転スピードを可変できるものが使いやすく思いました。
ただ、これは自分にとっては暴れ馬のような道具で、削りすぎたり、余計なところを傷つけたりしてしまい、繊細な作業にはうまく使えません。
ただ、内側のRを削る時や、窓穴を内側から拡大する時、また、ラフに大きく削る時には重宝しています。
4-スティックヤスリとの出会い期
良く切れるニッパーで少し余白を残しつつ切断しヤスリで寸法ピッタリに整える際に、ヤスリをどう当てるかは課題でした。
金属ヤスリやリューターは強力すぎるため、紙やすりをブロックに巻いて、、、などをしていましたが、なかなかうまく行きませんでした。
そこで出会ったのがスティックヤスリです。
これは、厚紙素材のしっかりしたベースの表面がヤスリになっており、先が細くなっているものはピンポイントで当てて削ることができます。使い切った部分は切り落とせてしまうので大変便利です。
それまでは穴埋め箇所の周囲は、ヤスリがけによりディテールが全部削れてしまいましたが、スティックヤスリを使うと、サボ受けなどのディテールも、ある程度温存できるようになりました。
5-瞬着パテと硬化剤との出会いと展望室自作
それまでタミヤパテを爪楊枝の先に付けて盛っていましたが、乾燥に時間がかかるのと、乾燥後もなんとなくベースのプラ材より粘度があり、ヤスリがけでまわりのプラが先に削れてしまう感覚がありました。
そこで知人に教えてもらったのが瞬着パテと硬化材です。
これは通常パテとは違い、接着剤を兼ねているようで、隙間に流し込むとかなり頑丈になるようです。硬化剤はまさにその場でカチカチになってくれるので作業が捗ります。粘度についても比較的堅くて脆い、いう感覚でヤスリでの切削性に優れています。
硬化剤は、のり代が確保できない無理目なパーツの接着も可能にしてくれ、それで仮止めしてからまわりにパーツを足して補強するようなテクニックも使えるようになりました。
これまでいつも、瞬間接着剤を塗り過ぎ、指や車両の窓ガラスを白化やくっつきでグチャグチャにしてしまっていたので、これらの道具との出会いは、工作の幅を広げてくれました。
それに前後して、ダメもとで作ってみたのがオリエントサルーンです。
その後、瞬着パテや硬化剤、スティックヤスリを駆使して作ったのが14系リゾートで、だいぶ以前より綺麗に作ることができました。
6-平彫刻刀活用期
ある程度、いろいろ作れるようになったものの、切りつなぎ部の平滑化はなかなかうまくなりません。瞬着パテ+硬化剤は、削りやすいとはいえ、つなぎ目に盛ったこれをスティックヤスリで平らにする作業は、どうしても周りへの被害や、結局パテ部だけを削りきれずに残る、ということが頻発しました。
そこで試した工法は以下です。
・切りつなぎ部は裏側にプラ板を貼り付けるなどして強固に固定する。
・切りつなぎの隙間には、瞬着パテをごく少量だけつけて盛り上がらないようにする。硬化剤を使うと、その体積分盛り上がってしまうので、自然乾燥を待つ。
・それでも盛り上がった部分を平たい彫刻刀で慎重に削る。彫刻刀だけで「一応平滑な状態」を目指す。
・最後にスティックヤスリのソフトタイプを軽くなぞるように当てて仕上げる。
スティックヤスリのソフトタイプは、平面を出すのに不適と思っていましたが、この使い方ならむしろソフトタイプの方が良さそうです。
番外編 動力や足回りの改造
EF57は先輪を作り、C11はダイキャストの走り装置を切断しました。
うまく走るようにするには、ボディ改造とはまた違う苦労がありました。
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というわけで、いろいろ失敗も続けていますが、苦労して作った車両は可愛いものです。
この記事がどなたかのご参考になれば幸いです。
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