いまさらながらBトレにハマる

ショーティーの模型を緩く楽しんでいます。東北新幹線開業前夜の特急電車群を見て育ち、90年代はカメラを持ってジョイフルトレインを追いかけました。集める模型も上野口から東北、上信越方面が多めです。※記載内容の全ては一個人の意見ですので所属している団体の見解とは無関係です。

ショーティーの楽しさについて(再再掲)

※年に1回くらい、この記事に加筆して再掲させていただいております。
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当鉄道では、主に国鉄型のショーティーを集めて、東北や上信越のムードの再現を楽しんでいます。

【記事の目次はこちらをご覧ください】

新製品が出なくなって久しいBトレインショーティーですが、長さ半分サイズの日本型車両のショーティーというジャンルが消えてしまうのはもったいなく思います。2021年現在、新たなショーティーモデルの情報も聞こえ始めており楽しみです。
Bトレは、もともと玩具菓子的な鉄道コレクション商品をベースにしつつ、Nゲージ化すればちゃんと走れる奥の深さを持っています。ユーザーの楽しみ方の幅も広いのだと思いますが、だからこそ製品企画や車種ラインナップの方向性を定めるのが難しい面があり、メーカーのご苦労も多かったと思います。

Bトレは、その価格面を含めて鉄道模型趣味の敷居を下げました。しかし、いざNゲージ化しようとすると、実は車両の軽さによる脱線や、台車の首振り干渉の創意工夫での解決、などの難しさに直面します。自分も昔ナローなどをやって鍛えた根気でなんとかやっている面もあり、実は鉄道模型入門用としては、それほど優しい仕様ではありません。

当鉄道での勝手な希望を言えば、足回り付き、室内表現付き、集電とライトや室内灯取付可能というショーティー製品が欲しいのですが、そんなものをニッチ市場向けに作ったら、本物のNゲージよりも高くなりそうです。

実は、このあたりを自分で工夫して頑張るところがショーティーを続けるモチベーションなのかも知れません。

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さて、ショーティーの楽しさは、まずはなんと言ってもディフォルメされた車両にあると思います。
これは、好き嫌いが分かれる所です。

ショーティーチョロQ的、SDガンダム的、鳥山明先生の描くマシン的な魅力が好きならばハマれますし、そうでなければハマれないと思います。
基本、カワイイのですが、所々に本気のディテールがあってカッコいいのです。このカッコカワイイ感じが、ショーティー趣味の本質だと思います。

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以下に続く、改造性やレイアウトの作り易さの話などは、よくショーティーの良い点として語られがちですが、やはり第一歩は短い車体を愛せるか、というところに尽きるかと思います。
※「短さ」は「ディフォルメ」ではなく、「要素の選び取り」である、というのは、Bトレに限らずよく語られるところであります。。。。

その上で、、、

車両については、Bトレ公式が体現してくれた「割り切りの絶妙なライン」はとても重要に感じています。



Bトレはパーツ組みの関係で車体に目立つ継ぎ目があり、ライトなどは非点灯です。これは、自作改造する際などの一種の免罪符になります。

車体には継ぎ目があっていいし、ライトは非点灯でよいのです。ただ、自分の出来る範囲でリアルにしていけば、それはそれでカッコカワイさを醸し出してくれます。

この感覚は、30年前のトミックスやカトーの製品に通じる感じがします。Hゴムは塗られておらず、モーター車は動力がデカすぎて室内灯は付かない、モハユニットを何組も繋げは車番がカブる。でも、そのくらいが気楽で、自分のやれる範囲でリアルにすれば良いかな、と思えるのです。

現代のNゲージ製品は、出来が素晴らしすぎて、逆に些細なエラーや実車との違いが気になって割り切り難いような気がします。

これは、ショーティーを気楽に続けられる秘訣に思います。どんなにリアルにしても、やっぱり車体は本物の半分なのですから、、、。(でも、Bトレをとことんリアルに、ディテールを突き詰めている方の作品は尊敬しますし、憧れます。)



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さて、レイアウト製作の話に移ります。

Bトレは小さいことと、上記のおもちゃ的割り切りをしやすいことで、超小型レイアウトを作ることができます。この時、トミックスのスーパーミニカーブレールは強い味方です。C103を使えばA4サイズよりちょっと大きいくらいのベースにエンドレスが組めてしまいます。この狭い空間に密度たっぷりの情景を作るのは、とても楽しい作業です。



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一方で、通常のNゲージレイアウトでは標準的となる一畳くらいのサイズに、トミックス標準のC280でエンドレスを作り、Bトレを走らせたらどうなるでしょうか?これが、当鉄道のコンセプトです。
一畳レイアウトを常設できるスペースはありませんので、分割式のモジュールにしました。

C280は、Bトレならその倍の半径の体感となり、かなりリアルに見えます。Nゲージで半径560ミリカーブでレイアウトを組むのは、お金持ち以外は難しいと思いますが、ショーティーならその感じを味わいやすいです。

また直線でも、短い車体は遠くから望遠レンズで狙ったような圧縮効果があり、リアルに見える瞬間があります。


Nゲージで4連が停まれるホームは、Bトレなら8連が停まれて、リアルに近い編成を楽しめます。小さいので、エンドレス上に中間駅や支線も展開しやすいです。

これらにより、車体はカッコカワイくおもちゃに近いのですが、鉄道というシステム全体の表現としては、「妙にリアル」で心がワクワクする光景を作れます。

これは自分の考えるショーティーの魅力です。


今後ですが、車両については中古市場がしばらく健在で、レアものを願わなければ、まあまあ欲しいものは手に入る気がします。
下回り系は、バンダイ製のものが令和3年現在、ほぼ入手不可能となりました。ですが、カトーの優秀な小型車両用動力と台車は健在で、Bトレ以外の小型木製模型の指定動力にもなったりしているようで、当分安定供給が期待できるかも知れません。そしてなんといってもカトー伝統のポケットライン動力がコアレスモーターにリニューアルされたことは大きな追い風です。Bトレも最新のNゲージのような安定走行を楽しめるようになりました。

ここまで、N化・走行化前提で書いてしまいましたが、非走行のコレクション模型という意味でもBトレは好適だったと思っています。

鉄道模型は走らせていない時間の方が圧倒的に長く、その時間にいかにその姿を愛でることができるかというのはとても重要です。
Bトレが非走行のディスプレイモデルとして、台車がクルクルまわらずにビシっと真っすぐ決まる点など、「飾る」「並べる」を強く企図しているように感じます。本格Nゲージほどに華奢ではなく、子供が雑にいじっても壊れない堅牢さを持ち、ちょっと机の片隅に置くだけでも、そこに鉄道世界ができあがるというのは、絶妙なバランス感覚だと思います。

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また、Bトレの出自はあくまで「プラモデル」です。
精密なNゲージ商品はそれ自体が高度な完成形で、それ以上のパーツ付けやウェザリングなどは上級者向けの話となります。ですが、プラモデルは作ること自体が大きな目的の1つで、作る中で適宜アレンジを加えたり組み替えたりする楽しさが各所に盛り込まれています。グリーンマックスの「作る楽しみいっぱい」のキャッチコピーがやっと最近理解できてきた気がします。

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鉄道車両は、車やガンプラ以上に「揃える」楽しみがあります。同一路線、同一車両センター、特定時代などの役者を集めれば加速度的に世界観ができていきます。これをやる際も、比較的低価格であること、省スペース、リアルさのバランスなどがちょうどよいと感じます。

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以上、集めて、作って、改造して、並べて、走らせて楽しいショーティー鉄道模型
ニッチではありますが、ショーティーのファンや商品供給の輪が続いて欲しいです。

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